小学校で習うかけ算のテストで、正しい答えを導いていても式の順序によっては減点になるという指導方針が議論になっています。Togetter「教育がやばい『掛け算の順序にこだわる教科書』」にも詳しい解説がまとめられています。
【拡大画像や他の画像:順番が違うと減点に……】
Twitterで話題になっていたのは、例えば小学2年生のこんな答案。「長いすが6つあります。1つのいすに7人ずつすわると、みんなで何人すわれますか」という問題です。これに対して「6×7=42」と答えると、式が間違っているとして減点される場合があるそうです。人数を求められているのだから、「7人」が「6つ」で答えが「42人」になるという考え方を身につけることを重視しているようです。
こうした事例はほかにもいくつもあるようで「かけ算の順番なんて重要か?」という声も。問題の意味を正しくとらえることは重要ですが、数学者の黒木玄氏は「かけ算の順序を逆に書いた子供の(おそらく)全員が文章題の内容を正しく図で描けるほどよく理解していた」という例などを挙げ、かけ算の順序に厳密にこだわっている現在の教育(教科書)について疑問を投げかけています。
また、「初期段階にかけ算の考えをなじませるための手法としてはいい」「在庫管理システムで請求金額と在庫数の違いといった概念が身につく」とメリットを指摘する意見も。数学的には「交換法則」として間違いではないため、どこまで単位にこだわって教えるか、といった点が議論になっているようです。
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