お手本はオードリー・へプバーン！　美しい表情やしぐさを身につけよう

「あの人って自然体で素敵」…テレビで有名人を見たときや年上の女性に出会ったときなどに、そう感じることってない？　確かにその人らしい表情やしぐさは人をひきつけるもの。でもいくら自分らしいからといって、ただ気を抜いているだけでは、魅力的には映らない。
詩集や小説、エッセイなどの分野で活躍し、多くのハリウッドスターにインタビューしてきた八坂裕子さんは「自分自身を“演じる”という視点を持って」と話す。

「ハリソン・フォードにインタビューしたときに、『演じる人物はすべて自分の一部だ』と語っていました。俳優は自分の中に善意や悪意があるからこそ、それを表面化してキャラクターを演じられるもの。普段の生活の中でも意識的にキャラクターを演じるという視点を持つクセをつけると、自然と素敵な表情やしぐさが生まれますよ。例えば、“今日は『ローマの休日』のオードリー・へプバーン流に『ありがとう』を言おう”というプランを立て、実行してみて」（八坂裕子さん）

“演じる”というと、「自分には無理」「自然体ではないのでは？」と思ってしまいそうだけど、実はなにげない日常生活のなかでも、“仕事の場面”“プライベートの場面”など、さまざまな人間関係における役割に合わせて自分の役柄をこなしているもの。女優気分で楽しみながら演じたい人物像をイメージするだけで、照れずに美しい表情やしぐさが生まれるというわけ。

「素敵な女性を演じたいなら、映画のヒロインの表情やしぐさ、歩き方を真似してみて。写真と違って動いている姿が見られるので、とり入れやすいでしょう。真似をくり返していると、それがいつの間にか自分のものになり、自然体で素敵な女性になれるはずです。誰の真似をしていいのかわからないという人は、美しさを追求し、自分自身の表現力がすぐれていたオードリー・へプバーンがおすすめです」（同）

「真似る」と「学ぶ」は同じ語源だと言われることからもわかるように、学ぶことは真似ること。歩き方、走り方、袖のまくり方、話し方、微笑み方、座り方、コーヒーカップの持ち方…など、なんでもいいので真似てみよう。

1人のときも「誰も見ていないからいいや」と思わずに、表情やしぐさを磨く絶好のチャンスと捉えてみて。暮らしのあらゆるシーンで、演じることを意識しよう！



詩人。詩集、小説、エッセイ、映画評論など幅広い分野で執筆活動を行うほか、銀座エコールプランタンで話し方トレーニングの講師も務める。著書に『頭のいい女、悪い女の話し方』『40歳からの「ひとり時間」の愉しみ方』（PHP文庫）、『お金をかけずに贅沢に暮らす』（三笠文庫）、『愛される女19の知性』『言い返す力』（PHP研究所）など多数。


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