【ブーム調査隊】「お灸女子」急増中!?　お手軽美容「お灸ブーム」最前線

アロマテラピーやエステなどに加え、疲れた体や心を癒したい女性たちから、熱い視線が注がれているのが「お灸」。お年寄りが使うイメージの強いお灸ですが、最近では、自宅でも気軽に楽しめる見た目もキュートな商品が販売されており、健康・美容を意識する女性たちの間でブームになっています。

進化するラインアップ　アロマ付きや張るだけタイプも 今では、専門店だけでなく雑貨店などでも見かけるようになったお灸ですが、驚くのはそのバリエーションの多彩さ。フルーツや花の香りが漂うアロマタイプから、かわいい柄の和紙を使用したタイプ、煙が出ないタイプ、火をつけずに張るだけタイプのものまで、今までのお灸のイメージとはまるで違うものばかりです。

そもそもお灸とは、温熱によって体のツボを刺激して血行をよくすることで、自然治癒力を高める治療法のこと。約3000年前に古代中国で発明された歴史ある治療法で、よもぎから取れる「艾（もぐさ）」を使用します。以前は艾を皮膚の上にのせる「直接灸」が一般的でしたが、現在では艾に台座を付けて間接的に温める「台座灸」がメジャーに。現在、女性たちから支持されているお灸もこちらの「台座灸」が中心で、やけどをしにくく簡単に取り外せるのが特徴です。

1日300人が来店　無料体験できる銀座のショウルーム 大手お灸メーカーの「せんねん灸」が2009年にオープンした「せんねん灸 showroom GINZA」（東京都中央区）でも、ムーブメントの影響が出ています。4つの香りから選べる一番人気の「はじめてのお灸moxa」をはじめとする店内のお灸商品をすべて無料で試すことができるとあり、今では、週末になると20代～30代の女性を中心に1日約300人が来店します。

「最近では冷えや肩こりといった治療だけでなく、美容目的に使用される女性も多く、用途の幅が拡がったことも人気の理由だと考えられます」と話すのは、せんねん灸販売元セネファの担当者。同店では、健康相談から症状別のツボのカウンセリングなども受けることができ、初めてでも安心して購入できるのが魅力のようです。

初心者にはこれ！ 基本のキから始める「お灸女子講座」 販売だけでなく、初心者を対象にした入門講座も開催されるようになっています。横浜天然温泉 SPA EASでは2013年1月から「お灸女子講座」がスタート。こちらでも参加者は20～30代の女性が中心で、回を追うごとに参加人数は増えているそう。

イベントを行っている美容鍼灸の「東方健美」の担当者によれば「お灸に触れるのは初めてという人がほとんどなので、基本の火をつけるところから教えています。『意外と熱くなくてびっくりした』『イメージが変わった』と驚かれる方も多く、これを機に始められる方もいらっしゃるようです」とのこと。講座では台座灸を用いて「冷え解消」や「生理不順」、「足のむくみ」など女性に多い悩みに合わせてレクチャー。SPA EASの入場料を払えば、誰でも無料で受けられます。

最近では若い女性を対象にしたお灸関連本も多数出版されており、女性誌でも度々取り上げられるなど、ますます手近な存在になってきているお灸。一度はまるとヤミツキなるという女性も少なくなく、中にはお灸女子会を開いて楽しむ人もいるのだとか。特に、肩こりやむくみが気になる寒い冬には、女性達に欠かせないお手軽な美容法として注目したいところです。

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