“アホ毛で戦い、負けた相手のアホ毛を抜き去るバトルゲーム”としてネットを騒がせた、iOS用アプリ「アホ毛ちゃんばら」がリリースされた。デザイン・企画を担当したのは、イラストレーターであり、現在はゲーム開発会社エムツーに所属する南向春風(なみかい はるかぜ)氏。古くからのゲームファンには、同人ゲーム「GLOVE ON FIGHT」や「RAGNAROK BATTLE OFFLINE」の人、と言えば「あの人か!」と思ってもらえるだろう。
【画像:「象毛」「サソリ毛」とはいったい……?】
今回は「アホ毛ちゃんばら」リリースを記念して、なぜアホ毛で戦うのか、そもそもどうやってこんなゲームを思いついたのか、南向氏にお話をうかがってきた。
●忘れられない3つのアホ毛
―― アホ毛で戦うというアイデアはどこから?
南向春風(以下、南向) アホ毛という概念が生まれたころから「これで戦わせたら面白い」と思っていたんです。
―― そんなに早くから。
南向 アホ毛だけで戦ったら、新しい戦い方ができそうだなと。手も使わない、足も使わない、己のアホ毛だけで戦うってところにロマンがあるというか。
―― そのころからゲームにしようと思っていたんですか?
南向 最初は例によって、またウソ動画のネタに(※)しようと思っていたんです。もう10年以上前のことですね。
※「GLOVE ON FIGHT」も「RAGNAROK BATTLE OFFLINE」も、もともとはジョークで作ったFlashが元ネタ
―― かなり昔ですね。
南向 そのときはアイデア止まりで結局やらなかったんですが、それを今になって企画として出したら通ってしまったという。
―― 南向さんをアホ毛に目覚めさせたのはなんなのでしょうか?
南向 (熟考して)そうですね……。忘れられないアホ毛が3つあります。
―― 忘れられないアホ毛。
南向 1つ目は「痕(きずあと)」(Leafが1996年に発売したアダルトゲーム」に出てくる、初音ちゃんっていうキャラですね。昔、初音ちゃんのアホ毛がコンクリートに刺さる絵を書いたことがあるんです。思えばアホ毛を武器として認識したのはあれが最初ですね。
―― このころからもう武器にしてたんですね。
南向 2人目は、氷川へきるさんの「ぱにぽに」に出てくる姫子。「痕」のころはアホ毛という概念がまだ浸透していなかったので、一番最初に「アホ毛キャラ」として意識したのはこのキャラですね。あのアホ毛がまたよく動くんです。アホ毛を抜かれそうになったりするのも良かった。
―― アホ毛を抜く!
南向 最後は「Fate」シリーズのセイバー。セイバーのアホ毛ってなんだか触ったらキレそうですよね。セイバーも同人やアンソロでアホ毛を武器にしているネタがあって、ああ、同じことを考える人がけっこういるんだなと。
―― アホ毛で戦って、抜いて……。この3人が「アホ毛ちゃんばら」の原点みたいなものですね。
南向 そういえば、そうなりますね(笑)。
●お気に入りのアホ毛は?
―― ゲーム中に出てくるアホ毛のデザインは南向さんが?
南向 僕1人ではなくて、元Leafのろみゅさんという方が半分以上デザインしてくださいました。僕は「寄生獣」みたいなのとか、いろいろ変わったものを中心にデザインしました。
―― 2人でデザインされたんですね。
南向 ろみゅさんもとんでもないものをいろいろ発明してくれて。象のアホ毛で「象毛」とか。
―― (もしかして象牙とかけているんだろうか……)個性豊かなアホ毛のなかで、特にオススメのアホ毛はありますか?
南向 2番目に書いたアホ毛なんですが、「サソリ毛」ってのが気に入ってます。デザイン的にもキレイで、なおかつ今までにないアホ毛かな、と。ありそうでなかったアホ毛だと思います。
―― デザイン以外の部分にもタッチしているんですか?
南向 企画は僕なんですが、ゲーム部分を作ったのはディレクターの並木(学)です。なのでどのように戦わせるかについては、僕が自分で考えたわけではなくて。考えたのが10年前ですから、実際にプレイしてみて「これがゲームになるんだ」とびっくりしましたね。
―― 不思議な感慨がありそうですね。
南向 僕が関わるゲーム(「GLOVE ON FIGHT」や「RAGNAROK BATTLE OFFLINE」など)って、必ず最初は嘘ムービーから始まって、それからゲームができていくという流れだった。でも今回はできあがってからムービーを作ったので、そこがちょっと新鮮でした。絵にゲームを合わせるのではなく、ゲームに絵を合わせるのは初めてでした(笑)。
―― 最後に、プレイヤーの皆さんに一言お願いします。
南向 もう、予想外なアホ毛と、予想外な展開が待っているのでぜひ最後までプレイしていただきたいと思っています。最後の戦いは僕も予想外でした(笑)。
―― ありがとうございました。
●アホ毛で戦うロマンを
南向氏の10年越しの思いが詰まった「アホ毛ちゃんばら」はApp Storeにて配信中(ダウンロード無料・ステージ2以降は250円でアンロック)。ぜひ、アホ毛で戦うロマンを感じとってみてほしい。なお、3月26日からゲームのサウンドトラックも無料配信予定とのこと(気に入ったらおひねりを投げる方式)。
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【画像:「象毛」「サソリ毛」とはいったい……?】
今回は「アホ毛ちゃんばら」リリースを記念して、なぜアホ毛で戦うのか、そもそもどうやってこんなゲームを思いついたのか、南向氏にお話をうかがってきた。
●忘れられない3つのアホ毛
―― アホ毛で戦うというアイデアはどこから?
南向春風(以下、南向) アホ毛という概念が生まれたころから「これで戦わせたら面白い」と思っていたんです。
―― そんなに早くから。
南向 アホ毛だけで戦ったら、新しい戦い方ができそうだなと。手も使わない、足も使わない、己のアホ毛だけで戦うってところにロマンがあるというか。
―― そのころからゲームにしようと思っていたんですか?
南向 最初は例によって、またウソ動画のネタに(※)しようと思っていたんです。もう10年以上前のことですね。
※「GLOVE ON FIGHT」も「RAGNAROK BATTLE OFFLINE」も、もともとはジョークで作ったFlashが元ネタ
―― かなり昔ですね。
南向 そのときはアイデア止まりで結局やらなかったんですが、それを今になって企画として出したら通ってしまったという。
―― 南向さんをアホ毛に目覚めさせたのはなんなのでしょうか?
南向 (熟考して)そうですね……。忘れられないアホ毛が3つあります。
―― 忘れられないアホ毛。
南向 1つ目は「痕(きずあと)」(Leafが1996年に発売したアダルトゲーム」に出てくる、初音ちゃんっていうキャラですね。昔、初音ちゃんのアホ毛がコンクリートに刺さる絵を書いたことがあるんです。思えばアホ毛を武器として認識したのはあれが最初ですね。
―― このころからもう武器にしてたんですね。
南向 2人目は、氷川へきるさんの「ぱにぽに」に出てくる姫子。「痕」のころはアホ毛という概念がまだ浸透していなかったので、一番最初に「アホ毛キャラ」として意識したのはこのキャラですね。あのアホ毛がまたよく動くんです。アホ毛を抜かれそうになったりするのも良かった。
―― アホ毛を抜く!
南向 最後は「Fate」シリーズのセイバー。セイバーのアホ毛ってなんだか触ったらキレそうですよね。セイバーも同人やアンソロでアホ毛を武器にしているネタがあって、ああ、同じことを考える人がけっこういるんだなと。
―― アホ毛で戦って、抜いて……。この3人が「アホ毛ちゃんばら」の原点みたいなものですね。
南向 そういえば、そうなりますね(笑)。
●お気に入りのアホ毛は?
―― ゲーム中に出てくるアホ毛のデザインは南向さんが?
南向 僕1人ではなくて、元Leafのろみゅさんという方が半分以上デザインしてくださいました。僕は「寄生獣」みたいなのとか、いろいろ変わったものを中心にデザインしました。
―― 2人でデザインされたんですね。
南向 ろみゅさんもとんでもないものをいろいろ発明してくれて。象のアホ毛で「象毛」とか。
―― (もしかして象牙とかけているんだろうか……)個性豊かなアホ毛のなかで、特にオススメのアホ毛はありますか?
南向 2番目に書いたアホ毛なんですが、「サソリ毛」ってのが気に入ってます。デザイン的にもキレイで、なおかつ今までにないアホ毛かな、と。ありそうでなかったアホ毛だと思います。
―― デザイン以外の部分にもタッチしているんですか?
南向 企画は僕なんですが、ゲーム部分を作ったのはディレクターの並木(学)です。なのでどのように戦わせるかについては、僕が自分で考えたわけではなくて。考えたのが10年前ですから、実際にプレイしてみて「これがゲームになるんだ」とびっくりしましたね。
―― 不思議な感慨がありそうですね。
南向 僕が関わるゲーム(「GLOVE ON FIGHT」や「RAGNAROK BATTLE OFFLINE」など)って、必ず最初は嘘ムービーから始まって、それからゲームができていくという流れだった。でも今回はできあがってからムービーを作ったので、そこがちょっと新鮮でした。絵にゲームを合わせるのではなく、ゲームに絵を合わせるのは初めてでした(笑)。
―― 最後に、プレイヤーの皆さんに一言お願いします。
南向 もう、予想外なアホ毛と、予想外な展開が待っているのでぜひ最後までプレイしていただきたいと思っています。最後の戦いは僕も予想外でした(笑)。
―― ありがとうございました。
●アホ毛で戦うロマンを
南向氏の10年越しの思いが詰まった「アホ毛ちゃんばら」はApp Storeにて配信中(ダウンロード無料・ステージ2以降は250円でアンロック)。ぜひ、アホ毛で戦うロマンを感じとってみてほしい。なお、3月26日からゲームのサウンドトラックも無料配信予定とのこと(気に入ったらおひねりを投げる方式)。
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