イギリスの若手劇団「Whole Hog Theatre」(ホール・ホグ・シアター)による舞台「Princess MONONOKE〜もののけ姫〜」が4月29日から日本でも上演される。宮崎駿監督が自作の舞台化を許諾するのは初めてだ。ただし脚本や演出にスタジオジブリはノータッチ。「許諾するというのは相手を100%信頼すること。途中でシナリオを見せろっていうのは信頼じゃないですから。全部あなたに任せる。そういうことです」と、スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーは語る。
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舞台版もののけ姫は、タタリ神やこだまといったキャラクターをパペットで表現する。パペットは3人がかりで操るような大きなものもあるという。人間のキャラクターは15人の役者が75人を演じ分ける。せりふは英語のため、日本では字幕付きで上演する。楽曲は、久石譲さんによるオリジナル音楽を舞台用に編曲したもの。構成・演出はホール・ホグ・シアターの創設者の1人で、アートディレクターのアレクサンドラ・ルターさんが務める。
イギリスでは4月の公演チケットが72時間で完売。さらに6月の再演チケットは4時間半で完売し、劇場の記録を塗り替えるなど注目を集めている。「誤解を恐れずに言いますが、変なもののけ姫を見てみたいんですよ。イギリスの人がもののけ姫を見てどう思ったのかをそっくりそのまま見せてほしい。こじんまりまとまったものじゃなくて、破綻を来してもいいから面白いものを」と鈴木プロデューサーの期待も高いようだ。
●3秒くらいで宮崎監督が良いよって
会見のために来日したルターさんはもののけ姫との出会いを「初めて見たときからなんて美しいのかと感銘を受け、ファンになった」と振り返る。舞台化の候補を数あるジブリ作品のなかから選んだというわけではなく「初めからもののけ姫と決めていた。これだったら舞台化できる、舞台化したらものすごい作品になるんではないかと“ピン”ときた」。そこでテスト映像を作り、宮崎監督にオファーしたという。
テスト映像は、「ウォレスとグルミット」の作者で、宮崎監督や鈴木プロデューサーとも友人関係にあるというニック・パークさんを経由し、スタジオジブリに届けられた。「早速見てものの3秒くらいで宮崎監督が良いよって言って。彼の直感でしたね。ニックの紹介だったことと、踊りも素晴らしいということでこれなら納得できると。こういう経緯で許諾した次第です」(鈴木プロデューサー)
熱烈なファンが多いジブリ作品だけに「責任を感じている」と、会見で緊張気味に語ったルターさん。「目指すのは、国境を越えて普遍的なメッセージを伝えること。舞台にシシ神のいる森を作りたいと思う。何より大事にしているのはオリジナル作品に敬意を表すること」と話すと、鈴木プロデューサーは「しかし! 舞台と映画は違うから、大胆な解釈で大胆に変更を加えたほうが面白いですよ」とアドバイスする一幕もあった。
日本公演は、ドワンゴや日本テレビ、読売新聞、ローソンなど10社による実行委員会が主催し、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンが協賛、スタジオジブリが協力する。3月5日に開かれた発表会には、スタジオジブリのプロデューサー見習いでもあるドワンゴ川上量生会長と、日本テレビの奥田誠治コンテンツ事業局長代理兼映画事業部長も登場した。
長らくスタジオジブリとともに仕事をしてきたという奥田部長。もののけ姫は、ディズニーとの提携によって全米公開を実現するなど、世界へ打って出た作品だったことを振り返り、「イギリスから舞台になって帰ってくるのは感慨ひとしお。(公開から)17年間の時を思った」としみじみ語った。(ちなみに奥田部長は、「千と千尋の神隠し」の千尋の父親のモデルである)
日本公演を鈴木プロデューサーに提案した張本人である川上会長は練習風景を見学し「国を越えて人々がもののけ姫の解釈を深いレベルでやってる」ところに驚いたという。どうやらニコニコ超会議とも何らかのコラボを計画しているようで「3月7日の発表会で何かあるかもしれません(笑)」と予告していた。
今回の会見の模様はニコニコ生放送でタイムシフト視聴できる。
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舞台版もののけ姫は、タタリ神やこだまといったキャラクターをパペットで表現する。パペットは3人がかりで操るような大きなものもあるという。人間のキャラクターは15人の役者が75人を演じ分ける。せりふは英語のため、日本では字幕付きで上演する。楽曲は、久石譲さんによるオリジナル音楽を舞台用に編曲したもの。構成・演出はホール・ホグ・シアターの創設者の1人で、アートディレクターのアレクサンドラ・ルターさんが務める。
イギリスでは4月の公演チケットが72時間で完売。さらに6月の再演チケットは4時間半で完売し、劇場の記録を塗り替えるなど注目を集めている。「誤解を恐れずに言いますが、変なもののけ姫を見てみたいんですよ。イギリスの人がもののけ姫を見てどう思ったのかをそっくりそのまま見せてほしい。こじんまりまとまったものじゃなくて、破綻を来してもいいから面白いものを」と鈴木プロデューサーの期待も高いようだ。
●3秒くらいで宮崎監督が良いよって
会見のために来日したルターさんはもののけ姫との出会いを「初めて見たときからなんて美しいのかと感銘を受け、ファンになった」と振り返る。舞台化の候補を数あるジブリ作品のなかから選んだというわけではなく「初めからもののけ姫と決めていた。これだったら舞台化できる、舞台化したらものすごい作品になるんではないかと“ピン”ときた」。そこでテスト映像を作り、宮崎監督にオファーしたという。
テスト映像は、「ウォレスとグルミット」の作者で、宮崎監督や鈴木プロデューサーとも友人関係にあるというニック・パークさんを経由し、スタジオジブリに届けられた。「早速見てものの3秒くらいで宮崎監督が良いよって言って。彼の直感でしたね。ニックの紹介だったことと、踊りも素晴らしいということでこれなら納得できると。こういう経緯で許諾した次第です」(鈴木プロデューサー)
熱烈なファンが多いジブリ作品だけに「責任を感じている」と、会見で緊張気味に語ったルターさん。「目指すのは、国境を越えて普遍的なメッセージを伝えること。舞台にシシ神のいる森を作りたいと思う。何より大事にしているのはオリジナル作品に敬意を表すること」と話すと、鈴木プロデューサーは「しかし! 舞台と映画は違うから、大胆な解釈で大胆に変更を加えたほうが面白いですよ」とアドバイスする一幕もあった。
日本公演は、ドワンゴや日本テレビ、読売新聞、ローソンなど10社による実行委員会が主催し、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンが協賛、スタジオジブリが協力する。3月5日に開かれた発表会には、スタジオジブリのプロデューサー見習いでもあるドワンゴ川上量生会長と、日本テレビの奥田誠治コンテンツ事業局長代理兼映画事業部長も登場した。
長らくスタジオジブリとともに仕事をしてきたという奥田部長。もののけ姫は、ディズニーとの提携によって全米公開を実現するなど、世界へ打って出た作品だったことを振り返り、「イギリスから舞台になって帰ってくるのは感慨ひとしお。(公開から)17年間の時を思った」としみじみ語った。(ちなみに奥田部長は、「千と千尋の神隠し」の千尋の父親のモデルである)
日本公演を鈴木プロデューサーに提案した張本人である川上会長は練習風景を見学し「国を越えて人々がもののけ姫の解釈を深いレベルでやってる」ところに驚いたという。どうやらニコニコ超会議とも何らかのコラボを計画しているようで「3月7日の発表会で何かあるかもしれません(笑)」と予告していた。
今回の会見の模様はニコニコ生放送でタイムシフト視聴できる。
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